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「でも、他の女の子とも付き合ってる?」
谷田部刑事が、顔を引きつらせながら、問う。
彼の心情はとても分かる。早熟な子はいっぱいいるから、仕方ないのだけれど。
「うん、兄はめっちゃ女好きだよ。そのうちなんか起こしそう。でもうちのお母さんは、そんな事したら許さないだろうね。あれであの人、教育ママだから。お兄ちゃんの将来にめっちゃ期待してるし、バカみたい」
鬱屈を吐くように、たまっていたものを吐き出すように、吐き出した。
それには、安堵を覚える。
谷田部刑事が乗り出す。
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