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「あー、やっぱ、娘さんなんだ。娘さんをかくまってるんですか。これ以上、甘やかしてどうするんですか」
谷田部刑事はややきつめの口調で、静かに告げた。
「お嬢さん、罪をかぶったままでいいんですか?」
今度は私が告げる。どうか目を覚ましてほしい。どうか……。
それが本当の父の愛ではないから。本当の父ならば、罪を償いさなさい。そういうのが、親だ。
「私もまだ、幼いですが息子がおります」
マスターの視線がこちらへ向いた。今なら、落とせるか。
「息子が、同じことをしたら、私は母として叱り、罪を償えと教えます。それが、親の愛ではないでしょうか」
マスターは静かに、私達に珈琲を置く。ハワイアンコーヒーの香り。ほんのり苦くてどこか、フルーティ。
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