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結局、最後まで聴取をしたのは、私だった。少女たちの聴取を一気に任された私。生活安全課や刑事課に行ったら、多いのだろう、きっと。
その練習だ。と、思い、私は引き続き三人目の少女から事情を聴く。
「舞さんの腕に傷をつけたのは貴女?」
すると、彼女は仏頂面しながらこくん。と、頷いた。
「どうして。そんな名門校の子が……」
「あいつ、むかつくんだもん!」
晴海さんがわなないた声で説明する。
「自由にのびのびしながら、休み時間過ごしてて、広く浅く人付き合いして誰ともつるまないで、自由すぎて羨ましい」
私は目を何度も瞬かせた。
意外な事実だった。
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