第8話

ポリスママ 復帰！

１

　立春を過ぎても寒い日は続いた。まだまだ鍋が恋しい季節が続く。陽気は春めいてきても、風はまだまだ冷たい。

　一年のうちで一番寒い日も、やってくるこの時期。
　目の前に春が迫っているなんて、考え難い程寒い。

　そんな中、保育園に預けて、私は時短勤務をする。いつもよりは給料は下がってしまうが、仕方ない。
「やだぁ、保育園行かない！」

　びぇぇと泣く智也。保育園に入って三カ月。産休明けとして働き始めて、二カ月が経過していた。しかし、我が家のお坊ちゃんは未だ、泣くのである。

「ごめんね、智也。ママ、遅刻しちゃうから」
　私は智也をひょいと、抱っこした。

　ますます泣く我が子を、夫は窘める。
「智也、泣くな。保育園だって楽しいぞ」
　そんなこんなで忙しい朝。三人揃って、官舎を出る。