幸せの条件

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 友人が十歳年下の彼女と付き合っているのが発覚した。  珍しく僕のことを飲みに誘うなんて。久しぶりだしと一緒にパブに行き、お酒を飲み始めて良い気分になってきたところでそんな話を出された。  きっと、この事を誰にも話せないで、どこか引っかかったままだったのかも知れない。友人は気まずそうな顔をしていた。  でも、以前僕が他の人にはなかなか話せないような、言いづらいようなことを彼に話した時、彼はどうしてくれただろうか。否定せずに受け止めてくれたはずだ。  僕も彼の信頼に応えたい。そう思ってふたりの行く末を考える。 「ふたりでつらいことを越えていけるなら、良いんじゃないかな」  そう言うと彼は笑って、この先の幸せに乾杯した。
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