やさぐれ少女の過去

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人は誰だって、産まれたては純粋な心をもってる。 私だってそうだ。最初から、男を馬鹿にしたり見下してなんかいなかった。 子供の頃は普通に友達がいて、普通の家族がいて男女分け隔てなく遊んでいた。 心から笑うことが出来ていた。 普通の日常が崩れ始めたのは中学生の頃。 入学初日から、私は順調に新しい友達を作ることが出来た。 それが当たり前だった。 それから、数ヶ月たった時だった。 『ねぇ、実はあたし…○○君の事好きなんだよね…』 それは、友達同士で恋ばなをしていた時の事。 1人が、頬を赤らめながら告白してきた。 『え、まじで!?』 『意外すぎじゃない!?』 『頑張ってね、応援するよー!!』 女子特有のノリで盛り上がる。もちろん私も盛り上がっていた。 大切な秘密を打ち明けてくれたことが、友達っていう感じがして嬉しかった。 私にはまだ恋とかよく分からなかったけど、目の前で恥ずかしそうにしてる彼女は本当に可愛くて、純粋にうまくいってほしいと願った。 『実は私もいるんだよね…』 『ほんと?あたしもなんだ…』 驚いたことに、私以外、そこにいた全員がクラスメイトに恋をしていたのだ。 (全員うまくいくといいな…) 大好きな友達だから、私はみんなを応援することに決めた。 それから時は流れ、クラス替えが近づいた時の事。 『ねぇねぇ、もうすぐクラス離れちゃうじゃん?だからさ、みんなで告白しちゃおうよ。』 『えー!?まだ心の準備が…』 『だって好きな人と別々になるの寂しいじゃん?みんなで告白すれば恐くないって!』 『うん、やろうよ!あたしもそう思ってた。』
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