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最初は乗り気じゃなかった子も、徐々に納得して、最終的には作戦会議が開かれた。
『みんな、頑張ってね!いい結果待ってる。』
私は一歩引いたところで見守る。この時間が大好きだった。
クラスは離れても、私達はずっと仲良しだと信じて疑わなかった。
なのに…。
『今頃告白してるのかなぁ…』
いよいよ作戦実行の日。私はドキドキしながらみんなの報告を教室で待っていた。
もしもうまくいったらみんなでお祝いをしよう。振られたなら、慰めるために私が何かご馳走してあげよう。
そんなことを考えていた。
やがて、それぞれ時間差はあるものの、1人ずつ戻ってきた。
『あ、おかえり!!えっと…どう…だった?』
遠慮がちに聞いてみる。しかし、みんなの表情は曇っていて、今にも泣き出しそうだ。
きっとみんなうまくいかなかったんだ。
どう、声を掛けようか迷ってた時だった。
『……○○くん、美里亜ちゃんのことが好きなんだって。だから…振られた。』
『え…。』
予想外の返答に戸惑う。だってその子とは話したことすらなかったし、友達の為になるべく関わらないようにしてたから。
『嘘…。△△くんも言ってた。入学式の時に一目惚れしたって。告白しようと思ってるって。』
『え、✕✕くんもなんだけど。』
一斉に泣き出すみんな。訳が分からなかった。
『美里亜ちゃん…可愛いもんね。』
『そんなことな…』
『ていうか、美里亜ちゃんが○○くんに近づいたんじゃないの?』
『ちがっ…』
『あり得るね。ほんとはあたしたちの好きな人を奪いたかったんでしょ。』
『友達だったのに最低だよ!』
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