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美弥「あ、あの……、佐咲さん……!」
美弥の呼びかけに柚実は足を止め、くるりと美弥の方に向き直った。
柚実「あたし、柚実。よろしくね、美弥。
あいつらね、さっきあたし達にも絡んできてたの。全然親切心なんかじゃないんだから、全く。」
美弥「……柚実……さん…。」
柚実「やだ!〝さん〟なんていらないよ!
柚実って呼んで。実はあたしさ、前からずっと美弥と話してみたいと思ってたの。
でもいきなり何だって思われるかと思ってたけど……やっと話せて良かったよ。
良かったら、これから仲良くしてね。」
長い間、幼い頃からずっとずっとひとりだった美弥にとって、この上なく嬉しい言葉だった。
美弥「もちろん!ありがとう。……柚実。」
美弥が笑顔を向けると、柚実も同じように笑顔を見せた。
柚実はとても魅力的な笑顔の持ち主だった。
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