287人が本棚に入れています
本棚に追加
それからはずっと柚実と行動を共にするようになり、柚実を通じて新しい友達もできた。
ただ、やはりどれだけ友達ができても美弥にとって柚実の存在は、恩人と呼べるほど特別な存在だった。
親しい友人ができたことがないという話、恋人とも長く続いたことがないという話や、人によっては贅沢な悩みなのでは……、と美弥にとって少しリスクのある話も柚実には話せた。
柚実は、美弥のどんな話も何時間でも時間をかけて、真剣に聞いてくれた。
そして、こう言った。
柚実「よし!じゃあ美弥!これから本当の恋を一緒に見つけよう!
美弥の親しい友達は、あたしでしょ?
その悩みはもういらないね。」
何でもないことのように柚実がそう言ってくれたとき、美弥は涙が出そうなほど嬉しかったのだが、柚実には秘密だ。
最初のコメントを投稿しよう!