プロローグ

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『あ、玉井さーん! おはようございます!今日も美しい!』 そう名前を呼んで話しかけるのは、顔も名前も知らない男性社員。 「………おはようございます。」 当然、無視もできないので小さな声で挨拶をして足早にその場を去る。 すると、後ろから大きい声がする。 『ちょ、聞いた!? 俺、今あの玉井さんに挨拶返してもらっちゃったよ!』 『お前抜けがけすんなよー!明日は俺だかんな!』 ……どうやら、相手方は美弥の事を知っているらしい。 自分の名前が出た事で一瞬立ち止まってしまいそうになったが、早足を貫き自分の部署のドアに手を掛ける。
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