ふたつの、出逢い

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愁斗「……玉井さん、か。」 連絡先を交換した後は朔哉を起こし、柚実も席に戻り、解散して帰路に着いた。 そして愁斗は自室でスマートフォンを操作しながら交換したばかりの連絡先を見つめる。 【玉井 美弥 -タマイミヤ- 090-XXXX-XXXX】 『人と深く親しくするのが苦手っていうか……。』 ーー美弥の言葉をひとつひとつ思い出す。 愁斗にとってその言葉は、すごく自分と重なる部分があった。 愁斗も過去にあった出来事から、人に対してどこかで線を引いてしまっている。 朔哉のコミュニケーション能力を羨ましく思う事もあるほどだ。 なので美弥に異性として、というよりも人として興味を持った。 愁斗「でも………、確かに綺麗な人だったな。」    ーー美弥にとっても朔哉と愁斗、ふたつの出逢いがあった日は、こうして夜が更けていくーー。
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