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たい焼きの尻尾は、小麦粉生地に砂糖の風味と餡の甘みが溶けだして、ほのかに甘い食感を出していた。
そこから今度は、たい焼きの腹。ここには餡がぎっしりと詰まっている。餡好きなら誰しもがおいしいと思うところだろう。
そういえば昔、ある偉い人が3人のお弟子さんに1匹のタイ焼きを3等分して、頭の部分、腹の部分、尻尾の部分と、それぞれに分ける話があった。
尻尾を割り振られた人に一番愛情を注いでいると、ゲストの人たちは考えていたが、尻尾は小麦粉の風味も楽しめるから、多面的に物を見ろと言いたかったのだろうか。
そう考えると、腹の部分ばかりを食べていると、あんこ一辺倒になってしまうから飽きが来るかもしれない。小麦粉生地を楽しんで餡を楽しむからいい。それがまさに、今川焼との違いではないか。
そんなことを考えている間に、頭の部分まで食べ始めていた。たい焼きのぬくもりもやや寂しいものになってしまっている。映画でいえばそろそろスタッフロールが流れるところだろう。
たいやき:たいやき
包装紙:かみ
監督:売店のねーちゃん
制作会社…みたいな感じで
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