1) 友達だったのに……

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1) 友達だったのに……

春とは、桜が舞い上がり輝く光のように見える時期。 春、それは新しい学年が始まる時。 前原由香里、中学三年生。ただ今失恋中。 って言っても男の子にじゃなく友達に。 今年初めて幼稚園からずっと一緒だった友達とクラスが別々になりました。 毎年一緒だから今年も一緒だと思ってたのに…… 蟹江優。それが由香里の親友の名前。 優は勉強もスポーツもできて可愛くて学年でも一番人気があった。 反対に由香里は地味子だった。勉強もスポーツもどちらかといえば苦手な方だし友達も優しかいないって言うのに近いほどだった。 優は私ゆかりとクラスが別になっても人気だからクラスにすぐ馴染めるし楽しくやっていると由香里は思っていた。 だけど由香里は今クラスでぼっち。 クラスが分かれただけで最初はお昼とか一緒に食べたり一緒に帰ったりしていた。けど1週間ほどで、たったそれだけの時間で全く合わなくなってからもう一ヶ月。 嫌われたんだ…… そう思うとショックでショックで立ち直れないほどだった。 由香里はため息をついてご飯を食べながら桜を見上げた。 お昼を食べ終わって私は教室に戻るために廊下を歩いていた。 他のクラスから笑い声が聞こえてくる。そのドアの近くで他のこと喋っていた優を見かけて思わず私は聞いてしまった。 「私のこと、もう嫌いになったの?」 その瞬間、優の近くにいた子達までこっちを見て来た。 そのあと、嫌な声で笑い始めた。 そして優が由香里に向かって冷たい声でこう言った。
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