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「女を船に乗せると不釣になるとか、船魂様が嫉妬するとか、聞きましたけど」
「そうそう!
どっちにしたって、古臭い考えだと思わない?ただの差別だ!」
「この町事態が古いですもんね……」
「三上さんて、この町に引っ越して来て何年?」
「3年ですよ」
「だよね?
何で、こんなド田舎の漁港になんて引っ越して来たの?私なら都会に出て行くけど」
「昔、祖父と祖母が住んでたらしいんですよ。凄く良い町だって聞いてたので」
「そうなんだ。
町と言うより村だけどね!あまりの田舎でガッカリでしょ?!私は、絶対に都会に出るんだから!出来れば、都会の人と結婚したい!
あ!でも、Half-length fishの動画を撮ったらね!」
「私は、この町好きですけどね。
白石さん Half-length fishそんなに見たいですか?
私は、あまり興味無いかな……」
「どうして?」
「だって、町の漁師さん達が襲われてるって今日、班長の川辺さんに聞いたばかりなんで」
「そんなの話を盛ってるだけだよ!
真に受けてたらキリが無い」
「そうですか?」
「そうそう!
あ!私、帰らなきゃ!親父が煩いから。じゃあね!また明日、お先」
白石さんは、パタパタと更衣室へ向かって走って行った。
今日は、よく喋る2人に捕まったな……。
ふーん。
『生け贄』ね……。
面白いじゃない?
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