トイレの・・KAWAYAくん

【最終話】結局・・・

　なんと　「KAWAYA君」の正体は失踪した鈴の兄、壮太だったのだ。

壮太が教えた「kAWAYAくん、KAWAYAちゃんバイト」とは男性はKAWAYA君、女性はKAWAYAちゃんとして各家庭に導入されるこの新型トイレの各モードで「彼氏、彼女役」を行うアルバイト。トイレという特別なプライバシーの守られる場所である性質上そのバイトを行うのは各家庭の親族でなければならないという条件があった。また企業側はこのモードで聞きだした情報の一部を新しい次の技術の開発のヒントとして用いていた。

各家庭とつながるのは幸い音声のみだったが、かなり過酷なアルバイトであるため給料は高額だった。

鈴の家が今回新しいトイレを購入した経緯を、壮太は太一や鈴とのメールのやり取りで知った。大学の友人がこの新型トイレのバイトをしていることをたまたま知っていた壮太は、今回のバイトに食いつき、鈴が決まってやってくる深夜、かわや君を演じていたのだ。