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【第3話】モード選択
トイレに関して、衛生面、オートメーション化の度合い、おそらく日本は世界一と言われる。太一が興奮するAIトイレの実力を見てやるか、くらいのノリで鈴は真っ白な真新しい便座を見つめた。蓋は鈴の侵入と共にもちろん自動で開く。こんなの、見たことがある。そして
何も起こらない。
「・・・座ればいいのかな?」
とりあえず腰掛けると、予想通り便座が喋り始めた。
「「こんばんは。モードを選択してください。」」
(モードの選択?)
座った視線の先、目の前の壁に取り付けられたディスプレイにモード選択画面を発見した。
が
「・・なに?」
そこにはいかにもユニークなモード名が書かれていて、鈴は途方にくれた。
(普通のモードはどれなんだ??)
繰り返されるモード選択の催促のアナウンス。
「と、とりあえず、、、。」
鈴が選択したのは、
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