ある冬の日の出会い

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俺は乾さんの強さに 圧倒され感動した… 親父と兄貴も強いけど この人は強いだけでなく その剣は美しい.... そして正確無比 たぶん....俺が目指したい剣道 この人こそは俺の先生だ!! そう実感した 「乾先輩!! 俺に剣道を教えて下さい どこまでもついていきます!」 稽古の後俺は乾さんに 手をついて頼み込む もちろん....監督がシャワー室に 消えている間に 「...面白い奴…いいよ 俺もちょうどお前が気になったし K高にいる限りお前の監督は 上杉でお前自身は主将だ …それだけは忘れるな」 あっさり弟子入り出来た 厳しいかと思ったけど あっさり過ぎた その日は携帯電話の番号を 交換して終わった 「これから仕事だ....」 そう言って自動車に 乗り込んで出て行った 俺は見送りながら 聞かれたことを思い出す 「…1つ聞いていいか?」 稽古の後聞かれる 「山口に姉さんはいるか?」 「います」 やはりそうかと 乾さんは微笑む 「....あまりにも顔が似てるから 剣道も何もかも....あの子に」 ちょいと寂しそうな顔見せた なんでだろう? 乾さんはこの週は三直で 仕事自体は午後11時から8時間 なにやら役職ついていて 忙しいだろうに毎日来てくれた 基本的に上杉監督と同じ内容 そうだよな同期だし… ちょいと違うのは剣道部が 終わってから…俺だけ 飯くいに連れていってくれる そこで色々剣道談義やら 世間話をする 日曜日の部のない日 乾さんの地元の最寄り駅で 待ち合わせて稽古へ行く 「瞬君稽古好きだね」 「長瀬さんと日曜日なのに 出稽古デートするような 人に言われたくねぇや」 なんて姉ちゃんに悪態つく俺 「似た者姉弟だな」 朝の事話すと乾さんは笑っていた ちなみに姉さんは知らない 俺が最強のOBに弟子入りしたの でも 「瞬?誰に剣道教わってんの? なんか変わってきたよ」 姉貴と兄貴に感づかれてる そのうち教えようかな きっと驚く二人共
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