一話完結

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2日前の出来事である。 その時ぼくは近所のスーパーに来ていた。 毎日晩酌しているぼくはいつものチューハイを 4本カゴの中に入れレジへと並んだ。 時間帯は夕食時だったので 辺りのレジに並んでるお客さんのカゴの中には 夕飯の食材であろうものがカゴの半分ほどまで 入れられている。 ぼくの番は3番目。 待ってる間はただぼんやりと 自分の番がくるのを待っていた。 ぼくの前の女性の番がやってきた。 そのカゴの中身は案の定食材で埋め尽くされている。 ただただ食材が次々と通過するのが横目に入っている。 ぼくはぼんやりと動くものに目を向けていた。 前の客との距離は人3人分くらいの間隔は 空いていただろう。 ちょっと夕飯時より遅めの時間帯だったので 並んでる客も多い方ではなく 詰める必要もなかったので ぼくは余裕をもった間隔で 会計している前の客と距離をとっていた… 、? はい? なんかぼくの前に40代ぐらいのお母さんが入ってきた。 なぜお母さんとわかったのかというのは その後ろにくっつくように中学生であろう男の子がもれなくついていたからだ。 なにしてんのこの人… あっ? ぼくの中に緊張感が沸いてくる、 お母さんの顔をみると少しうしろめたい表情が感じとれる、 けれどもぼくと目を合わそうとしない、 後ろごしで息子と言葉を交わしている、 息子がぼくのことを見ている気配を感じる、 店員の男子高校生も品物を移しつつ ぼくの反応が気になってるようだ、 お母さんはカゴをもっていなくて その手にはわさび、 それは今のぼくの心理状態では 警棒に見えなくもない、 いや言いすぎか、 ぼくは一瞬にして この人は一度買い物を済ませたが、 わさびを買い忘れたのに気づいて わさびを取りに行き、 再びレジに並んだ、 違法な手段をとって。 と悟った、 この人には合法なのか? 買い物をするお母さん方の暗黙の了解ルールなのか? もしそうだとしてもいいけれど、 一言いってもらいたい、 「さっき会計済ませたんだけど、ちょっと買い忘れたものがあってね、 わるいんだけどすぐ済むから 前譲ってもらってもいいかしら? ゴメンなさいね、」と。
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