詰問

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拷問部屋 イライザとエリーゼを居室へと案内したアイリスとミリアリアはその後に捕らえられた捕虜達が放り込まれている拷問部屋まで足を運んでいた。 「今から捕虜の尋問をするんだけど、見てて楽しい物じゃ無いから貴女は部屋で休んでてもいいのよ」 「……ありがとう、だが私も同行させて貰うよ、確かに見てて愉快な物では無いが捕虜の尋問は必要な事だからな」 扉の前でアイリスから言葉をかけられたミリアリアはゆっくりと頭(かぶり)を振りながら答え、その後に真摯な眼差しでアイリスを見詰めながら言葉を続ける。 「それに、貴女だけに汚れ仕事をさせる訳にはいかない、貴女は私の為に尽力してくれているんだ、だから私は貴女と共にいる、今の私が貴女に出来る事はこれくらいしかないからな」 「……フフ、そこまで恩にきなくても構わないのに、でも、嬉しいわ、ありがとう」 ミリアリアの言葉を受けたアイリスがはにかんだ笑みと共に応じた後に扉を開いてミリアリアと共に拷問室の中へと入ると、室内で捕虜達の見張りをしていたラリッサとサーシャが入室してきたアイリスとミリアリアに向けて敬礼し、アイリスとミリアリアが答礼を返すとラリッサが手を降ろしながら口を開く。 「お疲れ様です、アイリス様、ミリアリア様、イライザ様は大丈夫でしょうか?」 「大丈夫よ、今頃はエリーゼと一緒に居室でゆっくりとしている筈よね?」 「……へ?あっああ、まあ、その、何だ、大丈夫だろう、本日はお日柄も良さそうだし」 「「……?」」 アイリスがラリッサの質問に応じた後に意味深な笑みとミリアリアに話を振るとミリアリアは頬を赤らめながらあたふたと応じ、その姿を目にしたラリッサとサーシャが首を傾げているとミリアリアは自分を落ち着かせる為に小さく1つ咳をした後に改まった口調で言葉を発した。 「……コホンッま、まあその話は捨て置くとして、異常は無いか?」 「……はい、今の所異常はありません」 ミリアリアの言葉を受けたラリッサは表情を引き締めながら返答し、傍らのサーシャが小さく頷いた後に汚物を見る様な視線を部屋の奥へと向けた。 サーシャが向けた視線の先には椅子に縛りつけられた中隊長と3人のエルフ兵の姿があり、捕らえられている筈の彼等はそれを感じさせないふてぶてしい表情でサーシャの視線を受け止める。
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