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ラリッサの声を聞いたアイリスは蠱惑の瞳でミリアリアを問いかける様に見詰め、ミリアリアは暫し逡巡した後に笹穂耳まで真っ赤になりながらコクンッと頷いた。
「……良いわ、入って来なさい」
ミリアリアの頷きを確認したアイリスがそう言うと同時にマスタールームの扉が開かれ、開かれた入口から頬を仄かに赤らめさせたラリッサとサーシャが入室して来た。
入室したラリッサとサーシャは扇情的な下着姿のアイリスとその太股に股がるアイリスの姿に笹穂耳までも赤らめながら立ち止まってしまい、アイリスはそんな2人に向けて艶かしく微笑みかけながら口を開いた。
「……御苦労様、テーブルの上にお皿が置いてあるからそれを持っていてあげなさい」
「……は、はい」
「……し、失礼致します」
アイリスに声をかけられたラリッサとサーシャは弾かれた様に返事をすると真っ赤な顔でテーブルに近付くと、少し離れた所に置かれていた皿を手に取って一礼した後に真っ赤な顔でそそくさと退室していき、アイリスはその背中を楽しげに見詰めながら呟きをもらす。
「……フフフ、切っ掛けになってくれたら良いんだけど」
「……ああ、そうだな」
アイリスの呟きを耳にしたミリアリアは真っ赤な顔で相槌を打ち、その後に更に真っ赤になりながら言葉を続ける。
「……そ、その、すまない」
「……いいのよ、今はこうしてくれてるだけで嬉しいわ、ねえ、食べさせて頂戴」
ミリアリアの謝罪を受けたアイリスが愛しげに微笑みながら言葉を返すと、ミリアリアは真っ赤な顔で頷いた後に鹿肉にアイリスの口へと運び、アイリスは嬉しそうに微笑みながらミリアリアの運んでくれた鹿肉を頬張った。
侵入者の殲滅と捕虜の救出、そして捕らえた捕虜への尋問を終えたアイリスはミリアリアと共に食卓を囲み、魔王は愛しい女(ひと)との昼食を満喫した……
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