魔王の昼食

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マスタールーム階層 捕虜の尋問を終えたアイリスとミリアリアがラリッサとサーシャを従えて拷問部屋を出ると廊下を歩いていたアイリーンとクラリスに遭遇し、出てきたアイリス達の姿を目にしたアイリーンは若干引きつった笑顔を浮かべながらアイリスに声をかける。 「お、お疲れ様です、アイリス様、じ、尋問が終わった様ですね」 「ええ、大した情報は持って無かったけど、まあ、無いよりはマシって所かしら」 アイリスが穏やかに微笑みながらアイリーンの言葉に応じるとアイリーンは乾いた笑みを浮かべながら頷き、一方クラリスは少し後ろに控えているラリッサとサーシャに対して小声で囁きかけた。 「……やはり、凄まじかったですか?」 「……ええ、ライナの説明してくれた通り、いえ、それ以上でした、連中には毛ほども同情しませんでしたが」 「……やはり、アイリス様は魔王なのだと実感しましたわ、連中には欠片程も同情致しませんでしたけど」 クラリスの問いかけを受けたラリッサとサーシャは引きつり気味の苦笑を浮かべながら答え、クラリスが同じ様に苦笑しつつ頷いているとアイリスが楽しげに微笑みながら口を開く。 「そうだわ、そろそろお昼の時間だけどあたしは今日のお昼は彼女と一緒にマスタールームで食べる予定なの、だから、皆で適当に食べて貰えるかしら?」 「……はあっ!?いいいい一緒って、そそそ、それってそのつまり」 アイリスの告げた唐突な宣言を受けたミリアリアは笹穂耳まで真っ赤になりながらしどろもどろになってしまい、その様子から大体の事を察したアイリーン達が頬を赤らめながら頷くとアイリスは蠱惑の笑みを浮かべてラリッサとサーシャを見詰めながら言葉を続けた。 「それと、イライザとエリーゼは部屋でゆっくりシている筈よ、後であたしが簡単な食事を運ぶから呼ばない方が良いわよ、貴女達が運んでも構わないけどその時は空気に当てられない様にした方が良いわね」 「……そ、それは、つ、つまり、その」 「……そ、そう言う事、なんです、か?」 アイリスの意味深な言葉を受けたラリッサとサーシャは顔を赤らめながら問いかけ、アイリスが答える代わりに蠱惑の笑みを浮かべているとラリッサとサーシャは仄かに潤んだ瞳で互いを一瞥した後に口を開く。
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