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「……そ、その、い、イライザ様とエリーゼの様子が気になりますので、わ、私が食事を、は、運びます」
「……わ、私(わたくし)も、お、御二人が気になりますので、ど、同行致しますわ」
ラリッサとサーシャは顔を赤らめたまま告げ、アイリスは蠱惑の笑みを浮かべて仄かに上気した2人の顔を見ながら言葉を続けた。
「……そう、ならマスタールームに運ぶ食事を用意しておくから食事が終わったらマスタールームに来て頂戴」
アイリスの言葉を受けたラリッサとサーシャは上気した表情で頷き、それを確認したアイリスは一連の光景を目にして更に頬を赤らめているアイリーンとクラリスに手を振りながら真っ赤な顔のミリアリアを促してマスタールームへと歩き始めた。
「フフフ、それじゃあ少しここで待っててね」
「……あ、ああ」
マスタールームの前に到着したアイリスは嬉しそうに微笑みながら告げ、それを受けたミリアリアが真っ赤な顔で応じたのを確認した後にマスタールームへと入室した。
(……か、彼女と2人で食事をするって事は、あ、あの約束を……わ、私は何て約束をしたんだ……い、幾らなんでも流され過ぎだろうが、ミリアリア・フォン・ブラウワルト、ま、まあ、その、だ、け、決して嫌と言う訳じゃ無いんだが、も、もう少し、この、順序と言うか……って、私は何を考えているんだおいっ)
ミリアリアがマスタールームの前に立ちながらアイリスと交わした自暴自棄(だいたん)な約束の事に関して1人ノリツッコミを行っている(顔色も変化し続けているので端から見れば挙動不審に見られてしまうが幸い周囲には誰もいない)と、マスタールームの扉が自動的に開かれ、続いてアイリスの穏やかな声がミリアリアの鼓膜を揺さぶる。
「フフフ、お待たせ、入って良いわよ」
「……あ、ああ、失礼、する」
ミリアリアが鼓膜を心地好く揺さぶるアイリスの言葉に心臓の鼓動が高まるのを感じながらマスタールームに入室するとエプロン姿のアイリスが嬉しそうに微笑みつつミリアリアを迎え、その姿を目にしたミリアリアは顔を真っ赤にさせながらエプロン姿のアイリスを見詰めた。
(……そ、それにしても、ほ、ホントには、裸エプロンに見えてしまってぇぇぇっ!?!?)
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