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相手を呪う事の出来る道具を販売するサイトに入る事の出来た私は興奮を抑えきれないでいた。友人が消息を絶った原因、私の身の周りで起こった不可思議な現象の謎が解明出来るかもしれないのだ、当然である。
何度もURLをクリックし、その度に弾かれていたものが何故突然入る事が出来たのか分からない。時間的なものなのか、只の偶然なのか。何にせよ、こうして入る事が出来たのだから深く考えるのはよそう。
私も今まで様々な怪しいサイトを巡って来た。同様の呪いサイトから殺人請負、自殺サイトや精神異常、サイコパス系のものまで。どれも入った段階で「それっぽい」作りをしていた。真っ黒な画面、不気味な絵、おどろおどろしい音楽、恐怖を煽る文言。だが、このサイトは違う。真っ白な画面に『ご利用ガイド』と書かれた文字が中央に置かれ、僅かな項目が並んでいるだけ。
数か月前、亡くなった友人の彼女が話していたのを思い出す。呪いの道具を販売している怪しい女店主は、購入する商品を客に選ばせないのだとか。相手を見て、向こうが勝手に選んだものを高額で買わせる。購入を拒否すれば呪われてしまう。つまり必要ないのだ、説明も、紹介も。
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