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二十歳の祝いに用意してくれたのは、葡萄酒だった。
「おめでとう…」
そう言って注いでくれた葡萄酒は紅く、口を寄せるとアルコールよりも葡萄の薫りが強かった。
「…ん!甘い…」
一口含むと直ぐに味が広がり気に入ってしまった。
「…初めて自分が飲んだのもこの酒だった…いつか君と飲みたい思ってた…」
自分よりも一回り上の貴方がニッコリと笑う。
貴方はいつも笑顔で包んでくれる。
その温もりは心地よく、安心を与えてくれる。
「…ありがと」
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