☆ラッキーアイテム…待ち人来たる?

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「まぁ、それはいいって。じゃ、改めて紹介するわ。この圧の塊のようなこいつは俺の姉貴であり…ずっと、席が空いたままだったそこの席で事務として働いてる。」 「ああ、事務の人っ!」 確か、市川さんがまた紹介するって言ってそれっきり… 「すっかり忘れてました。」 「そっ、お前、完全に忘れてたろ。」 えっ、でもお姉さんって… 「会長の息子さんと結婚してるのにどうしてこんな…あっ、えっと、」 つい口が滑ってしまった。 「いいのよ。本当にこんな会社だもの。」 「おい。」 と仁さんがすかさず突っ込む。 「あら、本当の事じゃない。まぁ保険みたいなものよ。」 「保険ですか?」 「そっ。大企業に嫁いだとは言え、いつ離婚するかわからないでしょ?その時に、取り敢えずここで働ければなんとかなるし。それにこうして現役で働いてると次も探しやすいじゃない?そもそも私、こう見えて大人しく社長婦人やるようなタイプじゃないのよね。」 「はぁ…」 いや、誰が見ても大人しくしてるタイプじゃないですよね。 口が裂けても言えない。
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