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「仁、ほんとこの子のこと、大事にしてるのね。ふうん、仁がねぇ…」
意味深な顔で仁さんのお姉さんが言う。
「だから、そんなんじゃねぇし。てか、俺、そういうのいいし。」
「あんたさぁ…もしかしてまだ、」
「喜奈、うるさいっ。」
仁さんが珍しく大きな声を出した。
「はいはい、余計なことは言いません。じゃあ、私はこれまでの新人ちゃんの仕事ぶりをチェックするとしましょうか。」
そう言いながらニヤリと笑うお姉さん。
「あっ…えっと、よろ、し、くお願いします…」
急にこちらに注目されしどろもどろになる。すると案の定…
「挨拶はハキハキ大きな声で!」
「ひゃいっ!」
変な声が出た。
「なにそれ、ほんとあんた苛め甲斐がありそうだわぁ。」
いや、何故に指をポキポキするの?
思わず喉がゴクリと鳴った。
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