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「そういうことでしょ。」
爆弾発言を受け止めきれず、つい喜奈さんに話してしまった。
と言うより、朝から溜め息連発する私に呆れて口を割らされたといった方が正しいかも。
「つまりは…五嶋さんだっけ?その人は新入りちゃんの事が好きって事じゃない。それ以外になにかある?」
「それ以外って…」
て言うか姉弟揃って私の事を新入りと呼ぶこの人達って…今、それはいいとして、
「でも、私と仁さんが付き合ってるって思ってるんですよ?なのに…」
「仁と付き合ってるって言ってもほとんど虫除けでしょ?仁の考えそうなことだもん。」
「うっ…ですね。」
さすが兄弟。仁さんのことよくわかってる。
「でも今回、トラブルがあってそれで私と仁さんが付き合ってるってことにしておいた方が何かと都合がいいってなったんです。五嶋さんと私は本当になんでもないですし変な誤解されないためにもそうした方がいいって私も思ったんで。」
「だから、そもそもよ、あんたはなんでもなくても五嶋さんはなにかありたかったわけでしょ?」
「なにか、ありたかったって言われても…」
思いもよらないことになって頭が回らない。
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