☆ラッキーアイテムは傘です!

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反論したいところだけれど、複雑な思いは無理やり押し込めお礼を言う。 「電話…してくれたんですね。ありがとうございます。」 「見殺しにすると後味悪いからな。」 どうしてもこの人は私を孤独死させたいのか? いや、今はそれより、 「それで、私のスマホ繋がりましたか?」 もし誰かが拾ってくれてるならと僅かに期待する。 けれど答えはーーー 「いや、繰り返し掛けたけど出ねぇな。お前がこうして来なかったら今からお前んち行くところだったぞ。」 「家に…」 何だかんだ言っても面倒見いいんだよね、仁さんは。 「にしてもスマホ落としたって…はぁ。お前、遠隔操作出来るアプリとか入れてねぇの?」 呆れた顔で仁さんが聞く。 「いえ、そう言うのは…。すいません、私のことなのにご迷惑お掛けして。」 親身になってくれる仁さんに今度は心から素直に詫びる。 「私のことって、お前のスマホには俺の番号も入ってるだろが。悪用されたらどうすんだよ。たまったもんじゃねぇし。」 …………ですよね。 この人、やっぱりブレがないわ。 結局、自分だよね。 私が溜め息を溢しそうになったとき、喜奈さんがそっと耳打ちしてくれた。 「あれでもかなりあんたが来るまで心配してたのよ。分かりづらいけどね。」 「心配…?」 そんな訳…ある?
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