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「あの子、ああ見えて純粋なのよ。何かあったに違いないって珍しく落ち着きなくてさ。」
思わず仁さんをまじまじと見てしまう。
純粋…そして、そわそわ?
駄目だ。想像がつかない。
「喜奈、余計なこと言ってんじゃねえよ。」
仁さんが不機嫌指数120%の顔で言う。
「ほらほら、ねっ、取り敢えず、クズハラちゃんがアラサー独身女子ひっそり孤独死って新聞の見出しにならなかったっことで一件落着。さぁ、今日も忙しくなるよ!」
パンパンと手を叩きながら意気揚々と市川さんか言う。
それを合図にそれぞれ自分の仕事に取り掛かる。
て言うかさ、何気に市川さんが一番酷いことをいってる気がするのは私だけ?
腑に落ちない思いをしつつもせめてスマホの行方がわかればなぁと不安を絶ち切る様に席に着いた。
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