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頭にきたけどここは一つ、大人らしく笑顔で対応するか。
「見たところ学生さんですよね?勉強とバイト両立で大変でしょ?バイトばかりしてると単位が危なくなるもんね。」
ふん、どうせ遊ぶお金稼ぎに来てるんでしょ。
生活掛かってる私とあなたじゃ訳が違うのよ。
仕事に対する真剣さもね。
と、残りの部分は心の中で叫ぶ。
余裕の笑顔を浮かべているとーーー
「お前、なんか勘違いしてない?」
「はぁ?勘違い?なんのですか?」
「可愛くない癖に性格まで悪いとなると最悪だな。」
「ちょっと、さっきからなんなのよ。人の事、可愛くないとかおまけに性格悪いだとか…言い過ぎじゃない、お気楽アルバイトの癖にっ!」
言ってやった。
これからここで働くから面倒事は嫌だけど、でも相手は所詮バイトだし。
きっと毎日顔を合わす事も無いはず。
「アホらし……」
目の前のバイトは一言呟くと
「市川さん、ミーティング始めよ。」
そう言って、部屋の一角にあるパーテーションの裏へと行った。
「くずはらさんもほら、ミーティング。」
私が呆然としていると市川さんに促された。
「ミーティング……ですか?」
「そう。ミーティングね。と言ってもそんなに堅苦しく考えなくていいよ。まぁ、普通の会社で言うところの朝礼かな。社長朝礼みたいな?ほら、どこでもいいから座って座って。」
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