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けれど、
「そうだっけか?忘れた。スマホ、さんきゅ。気をつけて帰れよ。」
驚くほどバッサリとその時間を切り裂いたのは仁さんだった。
「ーーじゃあ。」
妙な間を残して菜乃花さんはカフェを後にした。
ていうか、
気まずい。
「えっと…思い出のパフェでも食べますか?」
「ああ?」
「すすすいませんっ。」
秒殺…
なによ、せっかく気を使って言ってるのに。
不機嫌顔全開で言わなくても!
ふて腐れていると
「行くぞ。」
と、伝票を無造作に取るとさっさと席を立ちカフェの入口へと向かっていく仁さん。
「あっ、待ってください。」
私も急いで後を追った。
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