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もうその後の事はハッキリと覚えていない。
なんか、今日の予定だとか後、市川さんが何か報告的な事してたりしたのはぼんやりと記憶にあるけど……。
「おい、新入り。おいっ、聞いてんのか?」
「は、はいっ。」
いけない、聞いてなかった。
「ボケッとすんなよ。今日の予定分かったのか?」
「えっ、あの…今日の予定と言いますと…?」
「チッ…ちゃんと聞いてろよ。市川さん、教えてやって。俺、ちょっとこれから打ち合わせで出掛けるから。」
「ああ、了解。後は適当にやっとくわ。」
「じゃ、宜しく。」
市川さんが親指を立てて応える。
もっさい学生バイト……もとい、社長は一旦行きかけたのにまたこちらに戻ると
「おい、新入り。」
と、手招きをする。
「はい……な、なんでしょうか。」
「お前さ、人を見た目で判断すんなよ。そういうのーーーウザい。」
それだけ言うと時代を感じさせる例のドアを押し開け行ってしまった。
む、む、ムカつくっ。
なによ、自分だって人の事、可愛くないとか見た目の事言ってた癖にっ!
でも、まぁ、確かに。
今回は私が悪いよね。
どうしよ…クビになったら。
折角、就職できたと思ったのに。
はぁ、参ったなぁ。
やっぱり占い当たってるかも。
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