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あれ?
ちょっと待てよ?
確か…朝の占いコーナーでラッキーアイテム大きめの鞄じゃなかった?
普段から荷物の多い私は普段から大きめな鞄な訳で…だから、敢えて大きめな鞄を用意しなくともラッキーアイテムとして…えっ、ラッキーっていうより寧ろ悪くない?
アンラッキーアイテムじゃないの?
この間のカレーうどんといい、あの占いっていい加減だよね?
まぁ、カレーうどんの時は結果良かったと思えたけど…
と私があれこれ思いを巡らせていると、
「ああ、そういうこと。」
市川さんが一人納得顔で頷いている。
「そういうことってなんですか?」
「仁だろ?あいつ、また二階で寝てた?」
「ええ…ですね。朝、来てみたら具合い悪そうにしてたから良かれと思って風邪薬とか用意したんですけど…。」
「うるさいとか、なんとか言われちゃった?」
「…ですね。」
オカンと呼ばれたことは黙っておこう。市川さんが無駄に喜びそうなネタだし。
「でも風邪じゃないよな?確かあいつ…、ああ、昨日はーーー」
市川さんが話してる途中で言葉が遮られた。
「市川さん…いつもの…持ってる?」
その声に振り向くと噂の本人が立っていた。
「お前、夕べ、また飲んだのか?」
「…飲まされた。」
「だろうな。お前、ほとんど飲めないもんなぁ。あれ?確かいつもここに…」
市川さんがデスクの引き出しをガサゴソと探すものの目当てのものが見つからないらしい。
「ああ、そっか。この前、飲んでその後、買い置きするの忘れてたわ。ひとっ走り行ってきてやろうか?」
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