1530人が本棚に入れています
本棚に追加
「いやぁ、なかなかいい飲みっぷりじゃないか。」
「だろ?」
「胡桃沢くん、自分の手柄のように言うもんじゃない。」
「いや、うちの社員なんだから俺の手柄のようなもんだろ。」
「君のそういうところ、嫌いではないがな。さっ、楠原くん、遠慮することはない。好きなものを頼みなさい。」
「はい…、お気遣いありがとうございます。」
って、なんなのこの状況。
仁さんの頼みとは、とある人物とお酒を飲んでほしいとのことだった。そして連れてこられたのは私なんて一生かかっても来れそうにない格式高い料亭。
そしてそこで待っていた、そのとある人物とは…
初老のその人は一見、どこにでもいそうなおじいさんでだけどやたら眼光だけは鋭い。
柔らかな物言いの中に隙のなさがあり、それを表している。
一体、この人は何者なの?
最初のコメントを投稿しよう!