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五嶋係長との打ち合わせも回を重ねるごとにスムーズになってきた気がする。
契約書の入った書類も渡し、いつもの休憩スペースにてお互い一息ついていると、
「あの…」
と、なにやら言いにくそうにする五嶋係長。
なんだろ?なんか不備あった?
「なんでしょう?やはりテーブル席一つ減らします?スペース的に厳しいですよね。だとしたら…」
もう一度、関連書類のファイルを鞄から引っ張り出そうとすると、
「いえ、そこは問題ないです。」
ハッキリと言われた。
「そう…ですか。でしたらーー」
他になにかあるんでしょうか?って聞き返そうとしたら
「えっと…その…この後なんですけど、食事…とか…あの、親睦を深めると言うか…決してやましい気持ちではなく、いや、少しは…ある…いやいや、あくまで、最後まで乗り切りましょうという…そうだ、決起会!しませんか?といっても…二人で…とか不味いですよね?それに急すぎますよね。すいません、今の話はなかったことで。」
しどろもどろながらに話す五嶋係長。
「いいですね。決起会。是非、やりましょう。私、会社に直帰の連絡してきます。」
笑顔でそう返した。
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