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第四話 商人になってみる
それなら、俺には売れる商品がある、サラミが7本とチーズ(四個入り)が9セット、そして飲料水が5本、一応、財布の中には10円硬貨や100円硬貨が結構入っている。この世界では使えないだろうが装飾品のバッジとして売ればそこそこの値がつくだろう。
『ならお前、おっさんについてくる気はないか?』
また少女の顔が青ざめる。
『私を奴隷商人に売るつもり!?』
『違うよ、おっさんはお前に食べさせた食べ物と、水、装飾品のバッジをたくさん持っている。だから国に入国してそれらを売ってお金にしようと考えている。おっさんはなんとかして生き残らないといけないからね。おっさんはその国に入国したら商人になる。だからお前もおっさんについて来ていっしょに生きていかないか?どうせ死ぬなら、最後まで生き抜いた方がいいと思うぞ』
少女は考え込んでいる。
『私を・・・本当に、本当に、売らない?殴らない?罵倒しない?犯さない?』
『そんなことしないよ』
そう言った瞬間、少女はおっさんに抱きついて来て、泣いた。大きな声を出して泣いた。
数十分後・・・
『さてと、じゃあまずは怪しまれないためにお前の服をどうにかしないとな。』
『・・・うん』
少女は少し恥ずかしそうな顔で頷いた。
日本にいた時は冬で、寒かったからおっさんはトレンチコートのしたに厚着をしていた。なので少し大きいが、少女にトレンチコートを着せてやる。
『え、これ・・・おじさんの』
少女は驚いたような表情を浮かべる。
あれ?やっぱりおっさんの服じゃ嫌だったかな?まあ、他に着るものもないし、我慢してもらおう。
『すまんな、今はおっさんの服しか無いんだ。少し動きにくいと思うが、我慢してくれ。』
『えっ、いや、ちがっ_』
『さて、それじゃあ行くか、案内、頼んだぞ』
『~~~!!』
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