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「君たちの新しい担任だ。名前は井坂求。仲良くしてくれ。」
そう言って、5月の半ばに来た新しい担任は、男だった。
前の女の担任は、私が遅刻しただけで、怒ってきたからクビにした。
さて。
新しい担任は、いつまでもつんだろう。
あーあ。
2年生の時の担任は、よかったな。
いちいち私の顔色伺って、何をしても何も言わなかったっけ。
何で、そのまま持ち上がりにしなかったんだろう。
私は欠伸をしながら、窓の外を見上げた。
雲は、自由に動いても、誰にも何にも言われない。
そんな存在になりたい。
自由になりたい。
こんな学校って言う、監獄の中で、あれするなこれするなって言われないような存在。
そう言う意味では、半分そう言う存在になってると思うけど、まだ足りない。
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