第1章

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「いいですか、そもそも、あなた方が思っている神様はいません」と彼は未だ、正座のまま、話し出す。 私は何か、居たたまれなくなり、何故か彼と同じ正座をし、彼の話し聞く。 「いいですか!神様と言うのは…………」と彼は今まで人間が勝手にイメージしている神様というモノを事如く壊していくように私に話し出す。 ── ─── ──── よっぽど鬱憤が貯まっていたのだろう。 しばらく私は彼の話しを延々と聞き、「すいません」と、相討ちをつきながら 彼が鎮まるのを只、待っていた。 その時である、彼のお腹から再びあの音が聞こえてくる。 思わずお互いに顔を見合わせる。 はっとする、神様。思わず「すいません」と私に謝る。 私は「いや、こちらこそ」と謝る。 お互い顔を上げ、再び顔を見合わせる。 …………、何だったんだろう今までの時間。 私は青々した空を見上げる。 イイ天気だ。
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