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──遡る事、数日前。
3月中旬、『はぁー』と白い息が消え、
生暖かい空気と、花粉が舞い降りる季節、私は、実家に向かっていた。
特に理由はない。
……………
いや本当はある。
あるの。
あるんだけど……………。
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私は、恋がしたい。
本当に恋がしたいんだ。
だって、来年の今頃は就職活動で、それどころじゃないだよ。
それに私の友達、皆、彼氏がいて、その子達と会うたびに「私の彼が─」と誰か言い出すと、「私の彼も─」て言い出して、……私だけ置いてけぼり。
そんな理由で、って思われても仕方ない。
けど、したいじゃん、恋。
私はこの悩みを解決を知っている。
地元で有名な噂がある神社。
私は、そこに向かっていた。
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