第1章

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──遡る事、数日前。 3月中旬、『はぁー』と白い息が消え、 生暖かい空気と、花粉が舞い降りる季節、私は、実家に向かっていた。 特に理由はない。 …………… いや本当はある。 あるの。 あるんだけど……………。 ────── ──────── ────────── 私は、恋がしたい。 本当に恋がしたいんだ。 だって、来年の今頃は就職活動で、それどころじゃないだよ。 それに私の友達、皆、彼氏がいて、その子達と会うたびに「私の彼が─」と誰か言い出すと、「私の彼も─」て言い出して、……私だけ置いてけぼり。 そんな理由で、って思われても仕方ない。 けど、したいじゃん、恋。 私はこの悩みを解決を知っている。 地元で有名な噂がある神社。 私は、そこに向かっていた。
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