第1章

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「ところで、こんな所で何にしてるですか?」と、頬を赤く染めた私は、彼に見られたくない思いで、下を俯きながら言った。 すると、彼は少し困った様子で、「はぁ~」とため息をつく。 「いや~、それが何で此処に居るのか分からないんだよ」と彼は空を見上げながら私に言った。 ───???、えっ?どういう事? 私は小首を傾ける。 「分からない…………ですか?」 と、私は戸惑いつつも彼に聞いた。 「そう………だね。」 「あの~、名前は?」 「名前は……………分からない。」 「じゃあ、何か判ることは何かないですか?」 「そうだね………………、唯一分かってるのは僕が神様って事ぐらいかなぁ」 ──??? 再び、小首を傾ける。 私はこの男の唐突な言葉に、私の脳は容量を超え、混乱し、暫くの間、私とその男の間を何度も春の暖かい風が吹き抜ける。 (ヤベェー奴だ……………) 私は、この場から早く立ち去ろうと、早く話しを切ろうとしていた。
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