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数日後、舜一は日常生活に戻っていた。
以前のように勇治と学校へ通う。
舜一は、もう悪戯半分に都市伝説やら禁忌に触れる行為はしたくなかった。パズダンも辞めてしまった。
一方、勇治のほうは、まだパズダンを続けていた。だが、バットマンの取得は諦めていた。
だから、以前のように四六時中ではなく、暇潰し程度でしかやらない。
そのお陰で綾香との仲も親密になり、充実していた。
彼らは、成政の痛ましい事件を過去の物に感じていた。
だが、それは幻想に過ぎず、後戻りできないくらい踏み込んでいる事を、これから知る事になる。
さて、舜一たちは、教室で談笑していた。ホームルームまでは、まだ時間がある。
勇治と綾香は、スキンシップを交えて笑いあっている。
独り身の舜一としては、寂しい限りだった。
そんな時、勇治のスマホに着信が有る。
勇治が着信画面を確認すると、そのまま固まった。みるみる顔が青ざめる。
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