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日常
雨の日は高校に行きたくない。こう思い続けて三年目になる。
俺の住んでいる町はそこそこ田舎だ。田舎と言っても農道ばかりの山の中ではなく、道路は綺麗にアスファルトで舗装されているし、普通に自販機もあればコンビニもある。まぁ、コンビニまでは自転車で5分ほどかかるが地方の町はだいたいそんなもんだろう。
日本全国廻れば似たような町は沢山あるのだろうし、俺もいまさらこの町の発展を期待していない。ただ、とても不便だと思うのは、俺の住む町には電車が走っていないことだ。主な交通機関はバスだけである。
俺と同じ町から高校に通う人は殆どがバスに乗って通学している。通う高校の前にバス停があったり、もしくは途中のバス停まではバスに乗って、そこから高校まで歩いて行く。中学時代の友達も大半はバスに乗って通学している。
但し、通う高校によってはそう簡単に通学できない者もいる。俺がそうだ。
高校までの直通のバスがないのである。交通機関を利用するならば最寄りの駅までバスで45分かけて行き、そこから20分電車に揺られ、さらに駅から25分ほど歩かなければならない。とても遠回りをして通学しないといけないのである。
地図を開けばほぼ直線距離でいける道路は存在している。嬉しいやら悲しいやらこの世には自転車という便利なものが存在する。
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