【おまけ1】借りてきた猫(チェルル)

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 途端、咄嗟についた手首に違和感を感じる。そして足首も軽く捻った感じがあった。  それでも重なった唇が扇情的に煽るから、痛みよりも気持ちよさが勝ってしまってたまらなかった。 「んぅ、ふっ……」 「んっ」  舌を絡められて、少し強引に吸われて背中にゾクゾクした気持ちよさが走る。これがとても弱いのだ。 「先生、ダメだって!」 「どうして?」 「どうしてって……」  誰かに見られたら。  思ったけれど出てこない。都合が悪くて視線を外すと、ハムレットは気に入らないという様子でこちらを睨み付けてくる。 「借りてきた猫っていうけれど、本当だね」 「え?」 「早く別宅に戻りたい」  ふいっと機嫌悪くそっぽを向いたハムレットに、チェルルは何とも言えない気持ちのままで俯いてしまった。
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