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恐る恐るといった様子で、唇が薄っぺらい乳首を吸う。けれどこれも、決して強くはない。くすぐったいのと、奥に感じるジワリと染みるような刺激に切なくなってくる。
「っ」
とろ火もいいところで、焦れったいリカルドは思わず自らを握ってしまう。もっと強くしてほしくて、そのまま緩く上下に扱き始めていた。
「んぅ! あっ、はぁ……」
「先生!」
「貴方はまどろっこしいのですよ。大丈夫と言っているのですから、遠慮なんて止めてください」
クチュッと先走りが手に溢れて濡れる。これはこれで、もの凄く卑猥に思える。恋人の前で自ら扱くなんて。恥ずかしいと思う反面、感じてもいる。自慰とはまた違う感覚がある。
チェスターの手が重なって、一緒に扱かれる。驚いて、でも走ったのは一層深い快楽だった。
「はぁん! あっ、これは……」
「エロすぎだよ、リカルド」
「はっ、あっ、あぁ」
自分とは違うリズム。でも直接握り込んでいるのは自分で、その上から誘導するようにチェスターが触れる。二人の手が濡れるくらい、先走りが溢れ出している。
「気持ちいい?」
「いぃ! あっ、あぁぁ」
ゾクゾクっと駆け上がる快楽は深くて、腰骨から脳まで走り抜けていく。吐き出してしまいそうで強く握ると、それを解くように上に重なったチェスターの手が撫でる。
「そのままでいて。今、解すから」
「え? そのまま?」
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