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「はぁ? 俺が死ぬ夢?」
ランバートは申し訳なさそうに温かな蜂蜜レモンを飲みながら頷く。熱はだいぶ下がり、関節の痛みはなくなって今はファウストの部屋で大人しく療養している。
「どうしてそんな夢……」
「俺も分からないよ。けれど突然で……怖くなるんだ」
それであの乱れようだったわけか。妙な納得はしたが、そんな未来は出来ればきてほしくない。絶対と言えないのが辛いが。
ランバートはしょんぼりと俯いている。その頭を抱き寄せて、ファウストはこめかみにキスをした。
「そんな未来が来ないように、俺も努力する。だから安心しろ、ランバート」
「んっ」
少し擽ったそうにしたランバートは素直に身を寄せて、甘える様にしている。そんな彼を腕に抱いて、ファウストは改めて気持ちを引き締めるのだった。
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