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お預けも限界(ハリー)
風邪と診断されて六日、高かった熱は下がりだして楽になった。平熱よりはまだ少し高いけれど、元気になってきたのだ。
そうなると色々持て余す。ジェームダルから帰ってきたらコンラッドとラブラブしたいと思っていたのに全部パーになってしまった。
誰のせいかと言われると間違いなくハリーのせいなのだが、優しすぎる恋人は理不尽な恋人の愚痴を聞いてくれる。
「せっかくコンラッドとデート出来ると思ってたのに」
咳を多少しながら、そんな恨み言をついつい言ってしまうと、コンラッドの方は苦笑して受け止めてくれる。
「仕方がないだろ、こうなったら。直ったらどこか出かけよう」
「うぅ、最悪だ俺……」
布団を顔の辺りまで引き上げてそんな事を言うと、コンラッドはその頭をよしよしと撫でてくれる。
「体が疲れてたんだよ、頑張った証だって。俺達は本格的に始まる前から動いてたから、特に疲れが溜まってるんだ。ゼロスもかなり重症みたいだしな」
「あいつ、ちょこちょこ風邪引いてるよな。昔から?」
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