無視される少年

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そんなわけで朝飯も食べないまま、学校に向かう。 その途中、近所の人に挨拶したけど、 誰一人、挨拶を返してくれる人はいなかった。 いよいよ怖くなってきた。 学校に着いた。 校門前で竹刀を持ったジャージ姿の熱血系の体育教師に挨拶をするも、また無視される。 嫌悪感を持って無視するんじゃなくて、 まるで僕が見えてないような、そんな感じだった。 下駄箱のところに親友がいたから、 声をかけてみる。 案の定、無視された。 「どうしたんだ?」 親友の連れが親友に聞く。 「いや・・・なんでもない」 親友も首をかしげる。 一体どうなっているんだろう。 僕を無視するゲームが街中で流行っているのだろうか。 教室について、声をかけてみるも誰も返事を返してくれない。 席についてしばらくぼーっとしていると、HRの時間になった。 担任曰く、諸事情で旧校舎の取り壊しをすることになったそうだ。 旧校舎、ついに取り壊すのか。 前々から不良の溜まり場になっていたり、 旧校舎の音楽室のベートーヴェンが笑ってるとか、 階段が12段だったのが13段になってるとかそんな如何しようも無い怪談話の舞台になったりしていたっけ・・・ まぁ、僕もあの校舎は不気味だと思っていたし、 耐震の関係とかもあるんだろうな・・・なんて考えたり。
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