ウチの子は普通です

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「今日は依頼を何も受けていないのでナタも連れて帰ります。今日はありがとうございました」 「わかりました。では、相殺玉(ディカレィボム)をお子様たちに教えてあげてくださいね。テンション上がって何もない所で使わないようしっかり注意するのを忘れないでください」 「はい……フフ、カルネ先生が来る、て言っておけば大丈夫でしょう」 「ですね」 フォーティスとセレーネは軽く談笑し、にこやかに笑いあった。 ナタは2人の様子ににこぉと笑みを広げ「バイバイ」と手を振った。 もう片方の手はレクイムの大きな手をしっかり握っていて、とても嬉しそうだった。 セレーネは「また明日ね」と手を振り、会釈するフォーティスとレクイムを見送った。 同じく一歩下がって見送っていたカルネは、ナタ一家が見えなくなると思いっきり伸びをした。 「ん~! ふぅ……いやぁ……やっぱレクイムさんて怖いね」 やれやれ、と息を吐きながらカルネは首をコキリと鳴らした。 セレーネは、先程のレクイムとのやり取りについていろいろと聞いてみたかったが、聞いてしまえば自分は心穏やかにいられないのではないかと思い「ですねぇ」と同意の笑顔を張り付けておいた。 ――あんたの方が数倍怖いわ もう思念は繋がっていないので、心の中で遠慮なくその言葉を吐きながら。
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