始まりは唐突に訪れてこそ物語性がある

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「こんな危険な行動をとるはめになった原因を作ったのは御前なんだが?・・・まぁいいや!取り敢えず勝ったから俺は帰らせてもらう。今回も俺の勝ちで文句ないよな?」 「だからと言って飛び降りるなんて馬鹿な行動は許せる範囲を越えてます!」 ルアストが俺の事を馬鹿呼ばわりして話を聞いてくれないんだが? しかも弟子に許せる範囲を越えてるなんて事言われる師匠って居ないんじゃないか? どんだけダメダメな師匠なんだよ・・・・・・・・・。 俺がそう思うと同時に王子様が俺に近付いてきた。 「随分と危険な考えの持ち主なんだな。理解した。だけど飛行術を使える者は少ない。問題なく家で雇う事にするよ」 そう言うと王子様は俺の肩に手を伸ばし触れた。 「あれ?師匠?試合はまだ続いてますよ?でももう遅いですね?メルを捕まえたウルド様を勝者とし、試合を終了します!お疲れ様でした」 「は!?ズルくね?王子様から逃げたじゃん!」 ルアストに抗議するがルアストは時間の指定等はしていないので!と言うだけで終った。 こうして俺は大陸の中でも一番大きいとされるヴァドラー国で雇われるはめになったのである。 そしてこれにより全大陸に散ったザデット・ブラッドの生き残りに更なる驚きの事実として知られる。
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