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「失礼ながら申し上げますと私はそこのエルフよりも強力な術を使えます。ですのでその私を配下に置きたいならば私の願いを叶えてください」
「・・・願いとは?」
「簡単なことです。エルフの力無くして、私を御自分一人で捕まえてください。勿論捕まるのはイヤなので逃げますが・・・。どうです?受けますか?」
フッ、ルアストの力がない只の人間は俺を見つけ出す事すら出来なかったんだけどな。
さて、この新たな王様候補はなんと答えるか・・・。
「なんだ。そんな事か。そんな遊びでいいなら此方としても大助かりだ」
は?
「は?・・・あ・・・ではいつ頃やりますか?」
「審判は私がやりますね。メル、ウルド様準備はいいですか?」
「あぁ。始めていいぞ」
は?・・・え?今すぐやんの!?
俺が混乱しているなか、王子様の確認が取れたルアストはさっさと開始の合図をした。
それと同時に王子様は人間らしからぬ脚力で俺へと掴みかかってきた。
「ほぉあ!?ぶな!!俺の確認は無しな訳!?」
「メルと言ったな。御前先程から口調がぶれぶれだぞ」
いや気安く呼ぶんじゃねーよ、と言い返そうと思ったが時間が経過するより俺は先に術を展開させた。
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